加那原 孝祐さん
■プロフィール
 
加那原 孝祐  (かなはらこうゆう)さん
石垣市在住
富士交通タクシー乗務員
マーニでつくるバッタ。マーニとは、日本名:クロツグ。ヤシの一種である。
何も無かった時代には、マーニの葉っぱを使った星や風車、指ハブなどが子供達のおもちゃだった。今では、民芸品店でお土産品として売られている。


加那原さんがマーニ細工に出会ったのは、今から10年ほど前。
知人より指ハブを頂いたのがきっかけ。面白いなぁと分解して試行錯誤。 次第に上手に作れるようになった。

そのころ始めたタクシー運転手。 観光で乗車してくれたお客様に「お客さん、ハブ見たことあるねぇ?」とかいう会話と共に、指ハブの口にお客さんの指を入れさせたりと、ちょっと演技入りながら旅の思い出としてプレゼントすると大変喜んでくれた。

お客さんは、目の前でわずかな時間で出来上がる指ハブに子供から大人まで目を丸くして喜んでくれた。
以来、暇を見ては作り置きし、いろんな人にプレゼントして喜ばれた。

頼まれると作り方もいろいろな人に惜しげなく教えたので、商売にする人まであらわれ作るのをやめてしまった。

マーニバッタとの出会いは、今から5・6年前。
ある事務所で見たバッタに魅せられ自分なりに試行錯誤を繰り返して納得いくバッタを作れるようになった。
うわさを聞きつけて、テレビの取材を受けたこともある(朝日放送「探偵!ナイトスクープ」)。
バッタも、教えてほしいという人に惜しげなく教えたので、今では30~40人の人が作っているという。

一緒にお話しながら作っていると、話し終わらない間に一匹のバッタが出来ちゃった。
うーん。実に簡単で、実に複雑なマーニのバッタ。
一匹作るのに、約5分ぐらい。
作り方1

作り方2

作り方3

作り方4

加那原さん作のバッタさすが名人!

「作る人の個性がバッタの顔に出てくる」と加那原さん。
確かに、私の作ったばったは、加那原師匠のバッタに比べるとちょっとぎこちない。
しまりの無い顔になっている。

夏休みの工作などにあちらこちらで講習会が開かれているようですが、他の方の作るバッタとちょっと違うみたいと聞くと「なんで、僕が(このバッタの)発明者なのに!」
おぉ~なんと表情豊かで愛嬌のあるこのバッタは、加那原さんオリジナルだったんですね。
御見それいたしました。

自然と子供をこよなく愛する加那原さん。
休日は、ボーイスカウトビーバー隊の副団長を務め、クバオージをはじめ自然を活かして子供達が興味もてるような活動を心がけている。また、先人達の教え、手作り伝統工芸を守って継承に一役かっているという自負から広く人々に教え広め、
「台風時にホテルなどに閉じ込められてしまう観光客に実習してもらえたら、石垣島のいい思い出のひとつになるのでは?と、考えている」と語る。

作り方5
作り方6
足を揃えて・・・
完成です


「取材後談」
作り方は・・・・。うーん。やっぱり、始めのほうをしっかり覚えていません。
加那原さんにお会いしたい方は、空港で富士交通のタクシーにご乗車ください。
もしかしたら、貴方の石垣島のたびの1ページに、楽しい思い出が加わるかもしれませんよ。

掲載日:2006年9月30日
 
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