新暦と旧暦

新暦と旧暦

 【新暦と旧暦の違い】

旧暦とは、月の満ち欠けでひと月の長さを決める太陰暦の一種。
新月となる日が月の始まりで、満月から次の新月の前日までをひつ月と考えるのを基本とする暦。

現在日本で使われている太陽暦(グレゴリオ暦)は、
明治5(1872)年に政府「改暦の詔書」が出され利用された。

それ以前に使われてきた太陰太陽暦(天保暦)をさして「旧暦」とよぶのが一般的です。

太陰太陽暦(天保暦)は、中国の農暦で日本に入ってきたのは1000年以上前のことでした。

太陽暦 [新暦、グレゴリオ暦]
グレゴリオ暦の名は、ローマ皇帝グレゴリウス13世が改暦の命を出したことに由来。
地球の公転を基準に、太陽の周りを一周する周期を1年としたもの。4年に一度、2月に閏日が入る。

太陰暦 [陰暦]
月の満ち欠けで日を数え、満ち欠けの周期を一ヶ月として、その12ヶ月を1年としたもの。
ひと月⇒29日、または30日

太陰太陽暦 [旧暦]
ひと月の長さを月の動きで決める太陽暦を基に1年の長さを太陽の動きにあわせて調整したもの。
閏月をおくことで太陽暦とのずれを合わせている。


 【旧暦の閏月・うるうづき】

月が地球を回る周期、新月~満月~新月の前日までは、約29.5日。
このため、太陰暦の1年は約354日となり、太陽暦との間で1年に約11日の差が生じる。
その差を調整するために19年に7回 約33ヶ月に1回 1年が13ヶ月というつきを設けています。

沖縄では、この追加される月を「ユンヂチ」といい、仏壇や位牌を取り替えることのできる年とされています。

月と太陽の動きを両方取り入れた太陰太陽暦は、その年の天候予測も可能な自然暦として、東アジアで広く使われてきました。

 余談ですが・・・なぜ、ユンヂチでは、仏壇位牌の取り替えがOKなのか?
  ユンヂチの2回目の目の月は、神がいない月、神無月にあたり、その月に新しいことを
  しても、神様も気が付かないでしょう。神が気が付かないということは、天罰もくだらな
  い?迷信かどうか、不明ですが、現在では、ユンヂチの年は1年をとおして仏壇位牌
  を取り替えても大丈夫だそうです。
  また、ユンヂチの年は、子どもが出来やすい年だとか・・・

新暦(太陽暦)
30日または31日×11ヶ月+28日または29日×1ヵ月=365日(4年に一度366日)

旧暦(太陰太陽暦)
29日または30日×12ヶ月=354日前後 *年間11日の差を、旧暦では閏年を設けることで調整しています。


 【潮の満ち引きと月と太陽の関係】







潮の満ち引きは、定期的に行われていますが、月と太陽の引力に地球の遠心力が合わさって起こるもので、この合力を起潮力(潮汐力・ちょうせきりょく)と言います。

潮の干満は、月の影響と一般的に言われていますが、太陽は遠いため、その起潮力は月のほぼ半分弱、月が太陽の約2倍強の起潮力のためである。

月・太陽・地球が一直線に並ぶ旧暦の一日や十五日前後は、月と太陽の起潮力が重なるため、干満の差が大きく大潮に。

地球を中心に、月と太陽が90度の位置になる旧暦の八日と二十三日前後は、月と太陽の起潮力がお互いに打ち消しあうため干満の差は小さく、小潮になります。

干満がいち日に2回起こるのは、起潮力が地球の表・裏両方で起こるため。
また、月の公転速度は地球の自転速度より50分ほど遅いため、干満の時刻が1日約50分ずつずれていきます。


 【石垣島潮の干満計算法】

先人達は、どのようにして潮の干満を知ったのだろう?
旧暦の暦を知っていれば、計算して割り出すことができます。それが、『8・9計算』

旧暦の日に8をかけて、出た数字の十の位が「時間」
さらに、一の位に9をかけた数字が「分」を表す。

たとえば、旧暦の7月2日ならば



7月2日の2×8=16の   十の位の「1」が時間 → 1時
一の位の「6」と9を掛けて 6×9=54  →  54分

旧暦7月2日の干潮の時刻は 1時54分(01:54)ごろとなる。
1日に干満と満潮は二度あるが、計算法ででた時刻の±6時間で満潮時刻、
+12時間で次の干潮の時刻が割り出される。
また、旧暦の16日の潮は旧暦の1日と、旧暦の17日は旧暦の2日とほぼ同じになる。

ただし、旧暦のひと月は29日と30日の月があったり、閏月があったりするので、
目安として知っていると便利です。