三線
▲三線の歴史 | |
三線は、14世紀~15世紀、沖縄がまだ琉球とよばれていた時代に、中国との中継貿易で伝わったといわれています。 琉球に伝来された三線は、改良を加えられ、今のような形になったのが、17世紀ごろ。 そのころの琉球王朝には、三線主取という職もあり、琉球を通して、本土に三味線が伝わったといわれています。 本土では、蛇の皮や黒木は非常に手に入りにくく、貴重だったので、猫や犬の皮で胴をつくり、紅木や紫檀などで棹を作るようになり、しだいに三線のことは忘れ去られていきました。 |
三線という呼び名が定着したのは、ここ最近のこと。 それまで、蛇皮線とか沖縄三味線、琉球三味線などとよばれていました。 三線は高価なもので、芸能音楽として士族層を中心に「古典」と呼ばれる舞踊が生まれ、広まった。また、舞踊を交えながら物語を展開する「組踊り」が生まれたのを期に、民間にも広まるようになった。 三線は、当時の沖縄にとって単なる楽器以上の存在。 たとえば、破産した際、まず不動産を売り、先祖の墓を売り、最後に家宝の三線を売るというのが多いパターンだったそうです。 |
▲各部の名称 |
全体の大きさは約77cm。 重さは約270g~重いもので800gあまりのものまで。 皮はビルマニシキヘビ、インドニシキヘビ、タイニシキヘビの皮 現在はワシントン条約で絶滅危惧種に指定されており、養殖されています。 非常におとなしく、成長が早いため約3年8ヶ月で三線に使われます。 使用される木材は、リュウキュウコクタン(クルチ)、紫檀、イスノキ(ユシギ)など。 害虫に強く硬く変形が少ないことで、よく使われています。 |
▲三線の種類(大きく分けて6つに分けられる) | |
真壁型(まかびがた) 棹は細め、天は中弦から曲がり、糸蔵が短くなっています。 もっとも人気の型で、優美といわれています。 「開鐘(けーじょう)」とよばれる名器は、真壁型に限られる。 遠くまで響き渡る寺の鐘のすばらしい音色を持つ三線として「開鐘」と名づけたといわれています。 |
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与那城型(よなぐしくがた) 通常「與那型(ゆなー)」と称し、棹は太め、野面が糸蔵の端まで一直線。 糸蔵は長く、鳩胸も大きめ。 小与那城型、江戸与那型、左久川の与那型、鴨口与那型の四つに分かれる。江戸与那型の側面には大小3つの穴がある。 |
南風原型(ふぇーばるがた) 最も古い型といわれている。 1710年『球陽』の記事じ「往昔の世、素、三弦有り。未だ何れにして始まるから知らざるなり。近世に至り、南風原なる者あり。善く三弦を製す。」とある。 三線作りの名工の名南風原に由来する。 棹は細めで、天の曲がりが少なく、野板は大きく曲がり野丸は半円形です。 |
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知念大工型(ちねんでーくがた) 1710年三弦匠主取に任命された知念の三線。 太い棹で天の曲がりが大きく、中央はかすかに盛り上がる。 天面も広く鳩胸は盛り上がり野坂は丸い。 |
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久場春殿型(くばしゅんでんがた) 南風原型の系統で久場春殿の三線といわれる。 棹は太く、沖縄三線の中でいちばん太めの棹になる。 天の曲がりは少なく薄い。棹の上部から下へ次第に太くなり野丸と鳩胸の区別がほとんどない。 |
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久葉の骨型(くばのふにがた) 久場春殿の作と言われるが、久場春殿型とは対照的に棹が最も細く、南風原型を一回り小さくしたような感じ。 野丸と鳩胸の区別はほとんどなく、横から見ると、クバの葉(ビロウ)に似ていることからこの名前がついたといわれている。 |
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全体の大きさは約77cm。 重さは約270g~重いもので800gあまりのものまで。 皮はビルマニシキヘビ、インドニシキヘビ、タイニシキヘビの皮 現在はワシントン条約で絶滅危惧種に指定されており、養殖されています。 非常におとなしく、成長が早いため約3年8ヶ月で三線に使われます。 使用される木材は、リュウキュウコクタン(クルチ)、紫檀、イスノキ(ユシギ)など。 害虫に強く硬く変形が少ないことで、よく使われています。 |
▲調弦(ちんだみ) | ||
調弦は、3弦(女弦)を「ド」の音にあわせ、2弦目(中弦)を「ファ」、1弦(男弦)を3弦目の1オクターブ下の「ド」にあわせます。 曲によって、たくさんのチンダミがあります。 調弦は、調子笛などを使ってあわせるといいでしょう。 |
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▲ウマの立て方 | ||
三線でよい音を出すために、ウマを立てます。 ウマは横から見ると角度に違いがあり、緩やかな方が表。棹の下方に向けて、棹に近い部分で立て、そのまま胴のいちばん下の部分まで滑らせ、胴の一番下の部分から、人差し指、中指、薬指の三本の指の位置に立てるとよい音が出る。 |
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▲よい三線の選び方 | ||
信頼できる三線店で、相談することをオススメいたします。 三線の皮の張り方、人工皮、二重張り、強化張りなどで音が変わり好みもさまざま。 |
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▲楽譜(工工四・くんくんしー) | ||
工工四とは、島唄の楽譜のこと。 初心者には、ドレミと工工四で書かれた教則本もあるので、そちらをオススメ。 |