海水浴場や近海に出かけるときは、キケン生物の知識や応急処置などの方法を覚えておくように心がけましょう。

【アンボイナガイ】

殻の長さが10cmぐらいになる大きな巻き貝で、赤茶色の網目模様があり、体の中に毒銛(歯舌歯)をもっています。

刺されてもチクリとする程度で、最初は痛みをあまり感じないようですが、刺されてから数十分すると、その部分が次第に紫色に変色し、痺れ,目眩,運動神経の麻痺等の症状が現れ、ついには呼吸困難にんなります。

重篤の場合は死に至ることがありますのでご注意! 【応急処置】
いち早く刺された部分から毒を吸い出し、受傷部より心臓に近い部分を縛り毒の回りを抑えること。そして、直ちに病院へ急行し処置を受けることが必要です。

【マダラウミヘビ】

ウミヘビの毒は神経毒で、コブラの毒よりも強力で、毒性は数十倍とも言われています。咬まれると神経がマヒして動くことができなくなります。

海を泳いでいるウミヘビが、いきなり人間を襲ってくることはまずありませんので絶対にいたずらしないことです。

ウミヘビに噛まれた時の痛みはチクリとする程度であまり感じないようです。

被害者の体格や毒の量にもよりますが、噛まれてから数十分~数時間後に症状が出始めます。

症状は、全身の倦怠感,筋肉痛,運動障害,呼吸困難,麻痺、そして最悪の場合は死に至ることもあります。

【応急処置】
噛まれた部分より心臓に近い部分をきつく縛り、毒を搾り出して下さい。そして、一刻も早く病院へ急行し、適切な処置を施して下さい。手当ての遅れが命取りになります。症状が出てからでは遅すぎますので、ご注意!

【ヒョウモンダコ】

体長は10cmほどの小型のタコである。

他のタコと同様に体色をすばやく変化させることができ、周囲の岩や海藻にカモフラージュするが、刺激を受けると青い輪や線の模様のある明るい黄色に変化する。

噛みついて毒性のある唾液を注入し、獲物を麻痺させる。

ただしヒョウモンダコの唾液には強力な神経毒であるテトロドトキシンが含まれ、人間でも噛まれると危険である。

【応急処置】
口で毒を吸い出さず(飲み込むと危険)、毒をしぼり出し、病院へ運ぶ。

【オニダルマオコゼ】

色や形が石や岩によく似ている上、じっとして動かないので知らずに踏みつけて刺されることがあります。

背びれに毒が入った袋があり、骨はとても硬く、ゴム底の靴などは突き通します。

【応急処置】
刺されて後激痛が走ります。患部を水で洗い刺された部分から毒を搾り出し、刺された部分よりも心臓よりの個所を縛り毒の回りを抑えて下さい。

毒が不安定なタンパク質であることから、火傷しない程度の熱いお湯に30分~1時間漬けていると毒が不活性化し痛みが治まってきます。
後は至急病院へ行き手当てを受けて下さい。

[ 資料提供:八重山福祉保険所 ]