明石エイサーまつり
アンガマ01アンガマ02


■ソーロン(旧盆)

旧暦7月13日から15日まで行われる伝統行事で、ご先祖を墓から自宅に招き
先祖供養
を行う。13日の迎日(ウンケー・石垣ではシキルヒー)は仏壇に供え物をし、
精霊・ご先祖(ソーロンガナシ)をお迎えする。
迎えた祖霊は香をたやさず、3度の食事を供えてもてなす。それが3日間続く。
八重山の先祖供養はアンガマムシャーマエイサーなど唄や踊りで、盛大に行われる。
夜の道から三味線・笛・太鼓などを奏でながら聞こえてくるメロディーは
八重山のお盆になくてはならない風物詩である。


     アンガマとは
bar
ウシュマイとウミー
「アンガマ」とは、八重山地方に伝わる伝統行事で 、
先祖の霊を供養するものである。
旧盆の時期に、グショー(あの世)からの使者である
ウシュマイ (お爺)とンミー(お婆)がファーマー(花子)と
呼ばれる子孫達を引き連れて家々を訪問する。

アンガマーの一行は、訪問家庭に着くと仏壇にウートートー
(拝み)を始める。 それから、花子たちの踊り、ウシュマイと
ンミーの踊りが披露される。

そしてウシュマイとンミーが観客との間に珍問答を繰り広げる。
内容はあの世とこの世の違いなどで、必ず裏声(アンガマムニ) が使われる。
その珍問答はとてもユーモラスで、方言がわかる人はもちろん、わからない人にも思わず笑いをさそう。
最後に、家の人も巻き込んでカチャーシーが始まり、アンガマー御一行は次の家へと移動する。
時間にして約45分~1時間程度。
それぞれの家をまわるアンガマだが、前日の新聞にスケジュールが掲載される。
それを目安にして庭先などで見学させてもらえるのだ。
夜遅くまでいろいろな所でアンガマが行われているので何軒も梯子してそれぞれの地域の違いを
見つけるのも面白いかもしれない。

そして三日目の最終日(ウークイ)は、あの世からの使者“アンガマ”があの世(グショー)に帰る日。
日付が変わる前に必ずこの訪問を終え、アンガマの行事は終わりを迎える。

 

    ウークイとは
bar
うーとーとーするウシュマイ
最終日の旧暦7月15日を「ウークイ」(石垣ではウクルピー)と
言って、先祖をあの世にお送りするお盆の中で一番大切な日。
この日は親戚一同、本家の仏壇の前に集まり、
先祖をあの世に送る。
なるべく長く先祖に留まって居てほしいと言う願いから、
日付が変わる直前、夜更けに行われる。

この時、「ウチカビ(打ち紙)」=紙銭(カビジン)
あの世のお金で黄土色の紙束~が焼かれる。

これはご先祖様が、あの世で不自由しないようにお金を用意して、あの世でも幸せにくらしてくださいというものである。
親族全員でウートートー(お参り)してお別れの挨拶をしたらウチカビを焼いたものと、お供え物の一部と、さとうきび
(祖先はこれを杖の代わりにするそう)を持って家の前でお送りする。

これで3日間のお盆は終了である。
 

 

    アンガマ珍問答
bar
ウミーと珍問答
アンガマの最大の魅力はとてもユーモアがあるということ。
先祖を供養する行事というと堅苦しく感じてしまうかもしれないが、基本的に笑いにつつまれたものなのである。

アンガマと観客(だいたい青年会の人)との珍問答は、
お盆に関する質問が多く出る。
質問する人は、布などで顔を隠したり建物の影に隠れて
裏声で質問するのがきまり。
なぜかというと「ウシュマイとンミー」は、あの世(グソー)から、 いらした方。
顔を見られたら、グショーに連れて行かれるから…。
とても面白い珍問答、聞いて笑っているうちにグショーとこの世はつながっているんだねぇ、 ご先祖様はすぐそこに
いらっしゃるんだねぇと感じてくるから不思議です。
ウシュマイ

客:「あの世から何で来た?」
 ウシュマイ:「JTA。」 ンミー「ゆいレール。」

客 : 「仏壇の壇はなぜ三段なの? 」
 ウシュマイ:「 ホップ・ステップ・ジャンプ!」

客:「あの世へ行くときの決まりは?」
 ウシュマイ:「死んだら、息をしないこと」

ウミー

あんがま行列
 
家に入るあんがま一行
 
島ぞうり
三線と太鼓の音に誘われて外にでると
アンガマの行列に出会った
 
どんどん家の中にはいっていく
アンガマ御一行…
 
すごい数の“島ぞうり”
キレイに並べられていきます
線香をあげるうしゅまい
 
観客
 
踊る花子
まずは、線香をあげて
ご先祖様へうーとーとー
 
近所の人…観光客…
たくさんの観客が庭の中へ
 
高那節・繁盛節・桃里節などなど…
花子による八重山民謡の踊り
珍問答
ンミー
ンミーとウシュマイ
方言でくりひろげられる珍問答
観客から大きな笑いがおこります
とても柔和な表情のンミー
優しくてちょっと可愛いおばあちゃん
仲良し夫婦のンミーとウシュマイ
 取材/撮影 砂川雅世
掲載日:2008年8月19日 
foot
Copyright(C) 検島誌.com All Rights Reserved