地元船浮出身のシンガーソングライター池田卓さんによる企画プロデュース、 船浮音祭り実行委員会(船浮住民)による主催のこの船浮音祭りも三回目を迎えた。 「島の人達に、一流の音楽を楽しんで欲しい。」 「島の元気の源である子供達に、さらに元気と夢を与えたい。」 「船浮住民と来客される皆様の交流の場となって欲しい。」 生まり島を愛する池田卓さんの思いと願いがこめられた祭り… そんな熱い思いが客席にもつたわり、とてもアットホームな心温まる祭りとなった。 今年は沖縄からカチンバ4がゲストとして招かれラテンミュージック・サルサをベースとしたライブに 客席の人々も立ち上がって踊りはじめ、客席と舞台とが一体となって大きな賑わいを見せた。
池田 卓プロフィール
1979年、沖縄県・西表島船浮生まれのシンガーソングライター。 人口およそ50名の船浮(ふなうき)という小さな集落で生まれ育った。 11歳から学校のクラブ活動で八重山民謡を習い始める。 中学・高校は野球に没頭し、沖縄水産高校の投手として活躍するも、19歳 の夏、島の芸能際に参加したのをきっかけに本格的に音楽活動を開始。 2000年10月、「島の人よ」でCDデビュー。 この曲が天気予報のBGMとして起用され脚光を浴びる。 2005年には「心色」で全国デビュー。 八重山民謡アルバムを含め、これまで8枚のCDを発表。メガネ一番、 ジュエリーはちみね、国民健康保険などCMタイアップ曲も数多い。 2007年より、島への思いを込めて故郷・船浮にて音楽イベント「船浮音 祭り」を企画・プロデュース。2008年には国際交流基金が主催する中東 沖縄音楽公演(シリア・ヨルダン・イエメン)にメインボーカルとして出演 活動の幅をさらに広げている。 大自然に育まれた優しく時に力強い歌声は、老若男女を問わず聞く人々を 魅了する。沖縄を代表する若手島唄者としておおいに期待されている。
「陸の孤島」と呼ばれる西表船浮。なぜ、陸の孤島かというと…陸ではつながっているけど、山が険しく道がない。 島を半周する道路は、白浜で途切れてしまっているのです。船でしか渡ることができない、 船浮はとても静かで素晴らしい自然に囲まれた集落なのです。 西表には何度か訪れたことがありますが、船浮は初めて!ドキドキ・ワクワク初上陸です(^^)/ (→船浮めぐり)
およそ30m四方のかまどま広場は伝統芸能「節祭り」なども行われる船浮のメイン広場。 目の前は船浮湾の広大な景色がひろがり、周りを木々に囲まれた広場に所狭しとひとびとが詰めかけました。 普段は人口およそ40名のこの島…会場からあふれんばかりの人々はおよそ400名はこえていたでしょう。 船浮村の人々により準備が進められた出店…とくに一番人気は西表名物のいのししの汁とそば! ちょうど、お昼時みんなのおなかもすいてくる頃、 大きな清明なべでグツグツと煮込まれる猪汁の いいにおいが会場いっぱいに広がってくるとみんな食券かたてにテントの前には列ができました(^^)
舞台と客席とがとても近く手作り感たっぷり、あったかい雰囲気の「船浮音祭り」 まずはじめは、池田卓によるライブ…八重山民謡「デンサー節」や「とぅまた節」にしっとりと聞き惚れ。 めがね一番のコマーシャルで有名な「なりたいな」では大きな手拍子と歓声が! 船浮への思いを込めた「この島に咲きたくて」では彼の故郷への熱い思いが会場を包み込みました。 また、カチンバ4のライブではラテンのリズムに観ている人々も思わず体が動き出し会場はノリノリに!!
ライブのところどころで、卓さんの歌声に思わず飛び出してくる船浮の人々は本当に芸達者。 さすが、池田卓さんを生んだ村、芸能の村だな~と感じました。 特にカバンをかぶって踊りだすおじさんには会場中が大爆笑!おもしろすぎる(^^) 祭りの最後、主催者である池田さんが船浮の人々、会場の人々みんなに感謝の気持ちを伝える場面では 感極まり思わず涙をこらえる姿も…故郷を愛し音楽を愛する姿に大きな拍手がなりやみませんでした。
掲載日:2009年4月21日